シカゴのクラフトビールメーカー「グースアイランド」。シカゴから来日したインパクト大のブルワー、マークにいろいろ聞いてみました。




グースアイランドというブルワリーを知っていますか?グースアイランドはシカゴのクラフトビールメーカーで、2016年度日本に上陸しました。今年で設立されて30周年を記念して、本場シカゴのブルワーのマークさんが来日され、東京ビールクラブでインタビューさせてもらいました。

マークさんは体格が良く、かなり迫力がありました。

本日はよろしくお願いします。まずはグースアイランドについて教えてください。まず、最初に目につきますがブランドロゴはなぜガチョウなんですか?

シカゴの歴史に関わりが深いのですが、シカゴで昔に大きな火事がありました。街の90%が焼けてしまったんですが、街の再建でカナダから資材を輸入する必要があり、港に資材を届くようにしました。

港から街に届ける際に、船で川を登っていくのですが、船はバックできないので水路をつくったんですが、その結果、その水路の真ん中に人工島ができました。

そこに移民が住みはじめ、商売のためにガチョウをそこで育てて生計を立てていたそうで、グースアイランドと呼ばれるようになりました。

そういったシカゴの歴史的な再建の意味合いと、当時のアメリカのビールカルチャーを再建するんだ、という意気込みがあり、再建の象徴として、創設者のジョン・ホールがブルワリーをグースアイランドと名付けたのが由来です。

そのアメリカのビールカルチャーの再建ですが、どう変えたいと思ったんでしょうか?

もともと移民の国ですので、それぞれの国からビールを持ってきてつくっていたんですが、ある時禁酒法ができ数多くあったブルワリーが40社になり、限られたビールしかなくなってしまいました。

創立者のジョン・ホールがイギリスによく行っており、イギリスで出会ったビールもアメリカで飲めるべきと、禁酒法の前にあったビールも飲めるようにしたいという思いがありました。

そういった経緯があったんですね。ちなみに今のグースアイランドのブランドはどのようなものでしょうか?

今はフルタイムのブルワーが26名いてビールをつくっています。社員全体の3割がビールの作り手です。ビールにつめるのが一番大変なのでそこが一番人数が多いですね。

グースアイランドにはいろいろな性格の人がいるので、それだけ多様なビールのポートフォリオができます。イノベーションが生まれやすく、その多様性がグースアイランドの特徴かな。

現在のビール醸造について話すマークさん

そこで、マークさんはどのような仕事をしてきたんですか?

はじめは、セラーマンという役割で発酵、清掃、濾過などの仕事をしていました。そこから今に近いポジションに移り、麦汁から糖を作る過程の作業をしています。

他にも、イノベーションのプロジェクト、レシピの開発、コラボレーションの開発を。あとはあんまり面白くないと言われることもありますが、ビールをつくる機械の開発・改善もしています。環境への負荷を減らすことにつながるからです。

微笑ましい笑顔

競合のブルワーについてどう思いますか?

クラフトビール業界の独特なところなんですが、競合のクラフトビールメーカーともフレンドリーな関係にあり、アイデアを出し合ったり、サポートし合ったりします。みんなクラフトビール業界が成長し続けることにおいてそれが重要だと思っているからですね。

他の国におけるコラボレーションはありえますか?

すでに海外のクラフトビールとコラボレーションしていて、ドイツや中南米などで取り組みが進んでいます。グースアイランドではそのような取り組みをどんどん増やしたいと思っています。

これまでコラボレーションしてきた企業は多様で、ブルワーも多様。ひとりのブルワーが、シカゴのブルワリーとコラボレーションした時は、メキシコ系アメリカ人のブルワーで、グースのメキシコ系の社員がいて、そこからつながってやったことがある。あとは、グースの社員が好きなビールがあって、そのビール会社とコラボレーションしようということもたくさんありますね。




続いて、マークさん自身について教えてください。これまでで忘れられないビールの思い出はありますか?

ビールの醸造について学校で学んでいた際に、25年間エイジングされて置かれていたビールを飲んだことですね。あの時のことは忘れられません。グースアイランドはエイジングさせるビールが多いのですが、その時の経験が活かされているとも思います。

自分のことを話すマークさんは少し照れくさそうでした。

マークさんのお気に入りのビールはありますか?

気分によって飲むビールは変えますが、全て好きですね。本日紹介するSOFIEはお気にいりですね。暑い時は312を飲むことも多いです。

ちなみになんですが、ビール以外で好きなお酒はありますか?

アメリカのバーボンが好きで家にバーボンがたくさんあります。バーボンの研究をしていて、それがバーボン樽で寝かせたビールの開発にもつながっています。

マークさんの大事にしていることはなんですか?

友達と家族、あとは学ぶことが好きです。人として成長しながら、他人を助けられることが重要です。それがクラフトビールの仕事のいいところだと思っています。あとは、クラフトビールを友達や知り合いに分け合えるところはとてもいいですね。

では、今回日本で飲むことができるビールについて紹介していただけますでしょうか。

グースアイランドのタップハンドルは非常に可愛い。

お待ちかねのビールの紹介です。

(左から紹介)

312 URBAN WHEAT ALE:シカゴの市街局番が名前になっています。軽いビールで小麦麦芽が入っています。フルーティで夏にぴったりです。

GOOSE IPA :アメリカで一番売れているIPAで、ビールのコンテストを最多受賞しています。北米のホップを使うことで苦すぎないのが特徴です。

GOOSE HONKERS ALE:グースアイランドが一番はじめに作ったビールです。創立者が出張先のイギリスのパブで飲んだビールを作りたいと思ってつくったもの。モルトの甘味がありパブの食べ物に合います。

SOFIE:ワイン樽で熟成したベルギーファームハウスエールです。ベルギーの農家が、収穫期になると人手が足りなくなるので、ビールで人手を集めたのが由来です。独自のフレーバーで、オレンジピールが入っています。スパークリングワインにも似ていて、ライトでクリーミーな後味が特徴です。

MATILDA:ベルギーの修道院から受け継いだ酵母で作ったエールです。飲んでみると深みがあり、肉料理にぴったりです。

BOURBON COUNTY STOUT:ブルワリーにジムビームの創業者がきて、ブルーマスターと出会い、バーボンの手作り感や樽を受け継いで黒ビールを入れて作ってみたらとてもおいしかったというビールです。毎年作っていて、9ヶ月から1年間寝かせます。ですので、1年に1回のリリースになります。今年の1月から日本に入ってきました。

ありがとうございます。では、最後に日本のクラフトビール好きへのメッセージはありますでしょうか?

グースアイランドの歴史はまだ浅いのですが、日本でもグースアイランドのビールを楽しんでもらっていることに感謝しています。日本のクラフトビールに貢献したいと思っています。

日本のクラフトビールに貢献に向けて笑顔のマークさん。

まだまだ日本では、知名度が低いグースアイランドですが、今後飲むことができるお店は増えていきます。お店で見つけたら、ぜひ一度グースアイランドのビールを楽しんでみてください。

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