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ホップ由来のビール苦味成分であるイソα酸のアルツハイマー病予防に関する作用機序を解明

なんと苦味成分がアルツハイマー防止に効くそうです。これでビールを飲む理由がひとつ増えましたね。

↓以下リリース

キリン株式会社(社長 磯崎功典)の健康技術研究所(所長 近藤恵二)は、東京大学、学習院大学と共同で、ホップ由来のビール苦味成分であるイソα酸のアルツハイマー病予防に関する作用機序を世界で初めて解明しました。当社はこの研究成果を12月1日(木)から3日(土)に開催される「第35回日本認知症学会学術集会」にて発表します。

現在、高齢者の増加に伴い、日本では460万人、世界では2,430万人近くの方が認知症を患っているとされ、国内外で大きな社会課題となっています。一方、アルツハイマー病に代表される認知症には十分な治療方法が開発されておらず、日々の生活を通じた予防に注目が集まっています。
これまでの疫学などの研究では、適度な量の酒類の摂取は認知症の防御因子として報告されています。特に赤ワインのポリフェノールは認知症への効果に関して多く研究報告がありますが、ビールの成分についてはあまり研究が進んでいませんでした。

ビールに華やかな香りと爽やかな苦味をもたらすホップは、ビールの原料として1,000年以上にわたって使用されており、当社ではこれまでホップ成分の肥満抑制効果、発がん抑制効果、骨密度低下抑制効果などを解明してきました。
今回、認知症の予防に関する研究開発において、ホップ由来のビール苦味成分であるイソα酸にアルツハイマー病の進行を抑制する作用があることを見出しました。また、この作用は、脳内の老廃物を除去するミクログリアと呼ばれる細胞の活性化および、アルツハイマー病の原因物質とされるβアミロイドの蓄積や脳内の炎症抑制により生じることを明らかにしました。
なお、本成分摂取のヒトの脳機能への作用は、内閣府の革新的研究開発推進プログラムImPACTでの実証試験※1で確認しています。




  • ※150-70代男女25名にイソα酸を4週間摂取していただき、脳活動の変化をfMRI(ヒトおよび動物の脳や脊髄の活動に関連した血流動態反応を視覚化する方法の一つ)にて測定する試験。結果は2016年3月にImPACTから公開。
  • 方法
    • アルツハイマー病モデルマウスにイソα酸を含む飼料を3カ月間混餌投与しました。
    • 行動薬理試験※2で認知機能を評価した後、脳内に含まれるアルツハイマー病の原因物質の1つとされるβアミロイドの量やサイトカインなどの炎症物質、神経細胞のシナプス量を測定しました。また、脳内の老廃物を除去するミクログリアの活性化状態を併せて評価しました。
      • ※2新奇物体認識試験というエピソード記憶などを評価する行動試験
  • 結果
    • イソα酸投与群では対照群と比較して脳内のβアミロイドの量が有意に低下しました。
    • 脳内の炎症が緩和され、ミクログリアの老廃物除去活性および抗炎症活性が高進していました。
    • 神経細胞のシナプス量が有意に増加し、行動薬理評価の結果、認知機能が有意に改善しました。
    • 以上の結果により、イソα酸は脳内の老廃物を除去するミクログリアを活性化することでアルツハイマー病の進行を抑制する効果があることが示唆されました。

発表の概要

1.発表演題名
ビール苦味成分イソα酸のミクログリア機能亢進作用によるアルツハイマー病の予防効果
2.学会名
第35回日本認知症学会学術集会
3.発表日
2016年12月1日(木)‐3日(土)
4.発表場所
東京国際フォーラム(東京都千代田区)
5.発表者
キリン株式会社、東京大学、学習院大学

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