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ビールに関わる人に語ってもらう企画『Y.Y.G. Brewery & Beer Kitchen』Part5

新しい試みとして、おいしいビールを提供しているビールのオーナー・スタッフの方に記事を書いてもらおうという企画をはじめています。

記事を書いてくれているのは、私の友人がオーナーをしているY.Y.G. Brewery & Beer Kitchenのスタッフの山之内さん。

【過去記事】
ビールに関わる人に語ってもらう企画『Y.Y.G. Brewery & Beer Kitchen』Part1

ビールに関わる人に語ってもらう企画『Y.Y.G. Brewery & Beer Kitchen』Part2

ビールに関わる人に語ってもらう企画『Y.Y.G. Brewery & Beer Kitchen』Part3

ビールに関わる人に語ってもらう企画『Y.Y.G. Brewery & Beer Kitchen』Part4

今回は第5回です。テーマは「ビール造り」です。

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こんにちは。Y.Y.G. Brewery & Beer Kitchenの山之内です。最近クラフトビールを扱うお店でビールを飲む度に、色んな工夫を凝らしたビールがどんどん増えているなーと思います。フルーツを使っていたり、スパイスを使っていたり…。もちろんY.Y.G.も他に負けない(月に2回くらいの)ペースで新作を作り続けていますが、どのようにそんなに頻繁に新作を作り続けているか、気になりませんか?そこで、今回はY.Y.G.がどのようにビールのアイデアを考え、最終的にどのように製品に具現化しているか、そのプロセスを紹介してみたいと思います。皆が皆そうではないかもしれませんが、同じようなプロセスを経てビール造りを行っている方は結構いらっしゃると思います。

Y.Y.G.のビール造りのフローは以下のとおりです。

  1.    イメージの構想
  2.    調査・研究
  3.    レシピ作り
  4.    仕込・データ化

では順を追って見ていきましょう。

《1.イメージの構想》

ビール造りは闇雲にやっている訳ではなく、まずはこんなビールを造りたいなーっと、イメージを膨らませます。でもイメージは机に向かって考えているだけではなかなか湧いてこないので、普段の生活の中からヒントを得たり、お客さんとの何気ない会話の中からアイデアを得たり、時には色々なビールを飲み歩く中から参考になるものを見つけたりしています。

例えばこの「ルイボスティーエール」。

(角筈ルイボスティーエール)

家で普段からルイボスティーを飲んでおり、ある日「これビールにいけるやん」と思ったことをきっかけに造りました。

これはちょっと前に地元の愛媛のスーパーで見かけたこの仏手柑(ぶしゅかん)

(仏手柑)




まだビールは造っていないですが、グロテスクな見た目に対して香りがとても良かったので今度使ってみようと考えたりしています。

こういったアイデアから目標のビールの味を想像します。香りはどれくらい出そうか、苦味はどうしようか、甘くするかドライにするか、色は・・・など考えて頭の中で完成したビールを想像します。

《2.調査・研究》

次はアイデアをレシピに書き起こす前の段階ですが、ここで使用する原材料の特性を出来るだけ調査、また他に代替出来る素材はないか探します。新しい素材を使用すると思いもよらない結果が出ることがありますが、想定外の出来事を出来るだけ排除して、イメージ通りのビールに近づける為に必要なプロセスです。

これは最近作ったチョコレートスタウトです。

(裏原宿チョコレートスタウト)

初めはチョコレートをホップの様にタンクに入れれば良いと思っていたのですが、調べていくうちに油はビールにとって泡立ちが悪くなるなど相性が良くないことがわかり、代替案としてチョコレートの原料で、油分が低いカカオパウダーを使用することにしました。しかし、カカオパウダーは入れすぎると粉っぽくなることもわかったので、最小限の量で最大の効果を出す為に、ポンプの力で煮沸タンクの中で上手くパウダーを循環させました。結果としてチョコレートの様な香ばしい香りをビールに付けることができ、口当たりもサラサラなチョコレートスタウトが出来上がりました。これは2月上旬〜飲めますのでY.Y.G.にお越しください!

《3.レシピ作り》

次は調査をして集めた情報を元に、イメージに近づける為にレシピを作ります。

レシピ作りはビール造りの中で一番神経を使うところだと思います。というのも、第3回目のブログで詳しく書かれている様に、麦芽の配合・ホップの配合、水の微妙な温度調整、水質調整などなど、過去のデータも参考に、細かい計画を立てるのですが、計算も沢山あり大変です!調査・研究を含めて新しいレシピを作るのに何日もかかる時もあります。

《4.仕込・データ化》

いよいよ仕込です。水量・温度など、レシピに記載されているとおりに調整して行っていきます。仕込は一日作業で、結構体力を使う大変な作業です。

Y.Y.G.では毎週日曜日に公開仕込を行っていますので是非いらしてください!

(仕込の様子)

そして大切なのは仕込、発酵、熟成の経過をデータ化をすることです。同じビールを作ろうとしても設備・時期・温度等によって様々な影響をビールは受けます。次作るビールがイメージにより近いものにする為にも、そういったデータを細かく蓄積していきます。

《まとめ》

いかがでしたでしょうか?ビール造りはアイデアとそれを支える研究・調査も大事です。ビール造りはアート(想像力)とサイエンス(知識)の両方が必要な仕事と言えます。アイデアはどんどん募集しておりますので、皆さんもいい素材の情報・リクエストがあれば教えてくださいね!!

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カケヒ マサヒデ

東京ビールクラブ編集長。日本クラフトビール協会認定ビアテイスター/ビアコーディネーター。「生活にビールがある楽しい人生」をおくりたいと思っています。ビールだけでなく、グルメ系の記事全般書きますので、興味のある方は問い合わせフォームへお願いします。

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